大会長挨拶

日本病院薬剤師会東北ブロック第14回学術大会
大会長 工藤 賢三
岩手県病院薬剤師会 会長/岩手医科大学薬学部臨床薬学 教授・附属病院 薬剤部長

 この度、2025年5月17日(土)、18日(日)の2日間、岩手県盛岡市のいわて県民情報交流センター アイーナ におきまして、日本病院薬剤師会東北ブロック第14回学術大会を第79回医薬品相互作用研究会シンポジウムとの合同で開催させて頂くことになりました。

 今回の学術大会のテーマは「承前啓後 〜そして未来を創ろう〜」といたしました。承前啓後は、過去からのものを受け継ぎ、未来を開くことを意味しています。医療の質向上への寄与、薬物治療管理、チーム医療、医療安全、薬剤師外来、周術期や救急への関与など、現在、私たち病院薬剤師が担う役割、求められる役割は大きく変化を遂げております。これは時々の要請に対応してきた先達の思い、弛まぬ努力、そしてその積み重ねの結果に他なりません。一方で担うべき薬剤師不足、働き方改革に伴うタスクシフト/シェア、医薬品供給問題への対応など課題も山積しております。私たちの先達の努力に思いを致し、患者さんのための「より良い医療」を目指して、未来を創るための幅広い議論や学びを深められるような学術大会にしたいと思っております。

 本学術大会は第79回医薬品相互作用研究会シンポジウム(実行委員長:北海道大学大学院薬学研究院 教授・北海道大学大学病院 薬剤部長 菅原 満 先生)と合同開催いたします。医薬品相互作用研究会は長い歴史の中で医薬品相互作用の研究だけではなく、薬剤師の臨床研究によるエビデンスの創出、業務遂行に不可欠な知識の提供など、薬剤師の資質向上を目的に活動しており、合同開催により基礎から臨床まで異なる視点で学べるものと思っております。

 病院薬剤師のみならず、薬局薬剤師、薬学研究・教育に携わる方々、薬学生、医薬品等に関わる多くの職種の方々にもご参加頂き、活発な意見交換をしてしていただければと思っております。 本学術大会にご参加頂く全ての皆様方にとりまして、実りある学びの場となり、親睦の場となりますことを心より願い、開催にあたり鋭意準備を進めております。

 多くの皆様のご参加を新緑の季節の盛岡でお待ち申し上げております。